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鳥取県議会平成28年 5月定例会での質問②「淀江産業廃棄物管理型最終処分場について」

「淀江産業廃棄物管理型最終処分場について」
 
○12番(松田正)
平成6年、県内での産業廃棄物管理型最終処分場の準備に向け、財団法人鳥取県環境管理事業センター、以下センターと申し上げますが、が設立され、以降、数年間、青谷町、鳥取市小沢見、岩美町、倉吉市と設置候補地が示されるものの、いずれの場所も地権者の理解を得ることができず、建設断念、または中断となっております。そして、平成20年、環境プラント工業との事業提携方式による淀江処分場の計画が発表されました。その後、平成18年に施行された鳥取県廃棄物処理施設の設置に係る手続の適正化及び紛争の予防、調整等に関する条例にのっとり、環境影響調査、施設設計等と並行しながら、地元関係6自治会の住民の理解を得るべく、説明会等が開催されております。そして、平成27年には地元住民の声を受けて、センターが設置運営主体となり、事業計画の変更を行いながら、さらに地元説明が行われており、現在は、先ごろ新たに実施された生活環境影響調査の結果を踏まえた事業計画を作成中とのことであり、事実上、県としては淀江町の地への最終処分場建設に向けた最終段階に入りつつあると私は考えております。
 また、淀江町小波地内の候補地の一部は、平成4年の1月、これは米子市と淀江町との合併10数年前になりますが、淀江町土地改良区と環境プラント工業との間で一般不燃物及び土砂による埋め立て委託、横断道路の整備を行う覚書を締結、その後、同年5月、土地改良区と淀江町にも覚書が締結され、それと同時に淀江町と環境プラント工業の間に開発協定が結ばれており、現在は西部広域行政圏域内の一般廃棄物の最終処分場として運用されていることも申し上げておきます。
 さて、県内のどこかに産業廃棄物の最終処分場が必要であるということについて、私個人としては重々理解いたしますが、私の地元でもあります建設候補地、淀江町では建設について賛否が分かれている状況であろうことは議場にいらっしゃる多くの皆様が御案内のところであるという前提で、きょうは知事に地元の皆さんの声を伝えねばならないという思いで発言させていただいております。
 私が伺った範囲での地元の皆様の声は、何が入っているかわからない産業廃棄物が怖い。次世代の子供たちに負の遺産を残すことは許せない。淀江町のきれいな水環境を汚す処分場は要らない。漁業への影響が心配といった反対意見がある一方、喜んで受け入れるわけではないがという前提で、どこかが受け入れなければ仕方がない。一般廃棄物の最終処分の実績があるから、信用するしかない。反対するなら、対案を示すべきだという声もあります。また、そういった一方、別に何とも思わない。また、一般廃棄物の処分場があることも知らなかったというような声も伺います。
 きょう、私が強く申し上げたいのは、計画に対しておおむね賛同の意思を示されている淀江町内においては、関係4自治会の皆さんも喜んで受け入れるわけではないというところであります。こうした声を踏まえた上で、以下2点伺います。
 建設候補地の地元住民に対する知事の率直なお気持ち。そして、今後、想定されるスケジュール感と議決事項の内容について知事にお伺いしたいと思います。

○知事(平井伸治)
淀江の産業廃棄物管理型最終処分場についてお尋ねがございました。
 一つには、地元に対する率直な気持ちというお尋ねがあり、そのほかのお尋ねがございましたが、そのほかのほうにつきましては野川統轄監のほうからお答えを申し上げたいと思います。
 今回、地元の皆様には大変にお手数をおかけし、場合によっては夜や休日まで御説明を聞いていただくなど、大変な御負担をお願いをしていることに感謝を申し上げたいと思います。
 先ほど松田議員もおっしゃったように、産業活動がこの世の中で続く限り、どこかでこのことは考えなければならないわけでありますが、それを淀江のほうに最終管理型処分場をということで今、環境管理事業センターがプロジェクトを考えているところであります。ただ、私も別の立場もございますので、これが安全性だとか、適正な管理が行われること、これが大前提でありますし、それに問題があるようであれば、私はこの後の手続において、それこそ体を張ってでも計画を正させることもあるかもしれません。ただ、現状において、今、地元と真摯な話し合いをし、案を取りまとめようとしているところでございまして、それに対するさまざまな御意見をいただくこと、御協力に感謝を申し上げたいと思います。地元でこれについてはさまざまなお考えもあり、当然松田議員がおっしゃるように、喜んで受け入れるという方はいないのかもしれません。ただ、要は社会全体の大義を考えて、そこに応じてあげようじゃないかという、そういうようなお心に敬意を表させていただきたいと思います。
 これは今後、手続として地元でもし動くということに、計画が具体化するということになり、プロジェクトが進むということになりましたら、条例に基づいて、地元の皆様の地域振興にも役立てるような、そういう制度も内在をしておりますので、そうしたことも含めて、今後、誠実に地元と向き合って、お話を真摯に受けとめてまいりたいと思います。

○統轄監(野川聡)
スケジュールの関係、あるいは議決の内容についての補足をさせていただきますが、私も平成25年度以降、地元自治会に入らさせていただいて説明会に同席をしております。24年の2月以降、環境プラント、あるいはセンターが40回以上、地元に説明会に入っておりまして、私も10数回、実際、自治会に入らせていただいて説明会に同席し、また、発言もさせていただきました。本当に感謝の気持ちでいっぱいでございます。
 今後のスケジュールを大まかに申し上げたいと存じます。
 環境管理事業センター、御案内のとおりでありますが、昨年の3月に事業主体となりまして、公的セクターでありますので、今現在、より安全性を高めるべく検討を重ねております。その都度、センターは地元に丁寧に説明に入っておられます。間もなく事業計画案、センターの主体案ができます。できますれば、地元自治会のほうに説明に伺いますが、これまで同様に、地元からいただいた御意見につきましては、反映できるものについては計画に反映をいたすと、そのように伺っております。センターのほうがこの地元説明会が終了いたしますと、センターの理事会を開催をいたします。当時の民間事業者の事業案と、それからセンターがつくりました主体案、これを比較検討、検証いたしまして、最終的にセンターの事業計画を決定すると、そういう流れでございます。センターのほうが事業計画を決定しますと、県のほうに計画書が提出をされることになります。提出をされますと、廃棄物の処理施設の設置手続条例に基づきまして、地元米子市のほうにつきましては、センターがつくった周知計画書の内容について、そういうものを意見照会をしたり、あるいはセンターのほうの事業計画書の縦覧、あるいは説明会の開催などが行われます。また、場合によっては、あくまでも生活環境の保全の見地からの御意見になろうかと思いますが、地元住民の方から意見書という形で出てまいります。それに対しましては、事業者としてのセンターですね、見解書というものを作成し、回答をすると、そういうことになっております。また、場合によっては意見調整をする必要が出てくると思います。そのときには、県の廃棄物審議会にも審査をお願いすることになりましょうし、場合によっては地元米子市にも協力をお願いすることが出てくるのではないかと思っております。そのような手続が終了いたしますと、今度は廃棄物処理法に基づきます設置の許可の手続に入ってくることになると考えております。以上が大まかなスケジュールでございます。
 次に、議決事項、いわゆる予算のことでございますが、処分場予定地には、御案内のとおりでありますが、試掘の結果、埋蔵文化財があることが判明をいたしております。いずれ本調査のための経費を議会にお願いすることになりましょうし、設置の許可の際には、処分場建設のための詳細設計、あるいは本体工事の予算、これはセンターへの補助金という予算になりますが、それを議会にお願いすることになると思っております。また、少しその後になりますけれども、センターが自治会によっては既に要望を聞いておりますが、地元からの要望を精査、調整した上で、周辺整備計画といいますが、いわゆる地域振興計画でありますが、その地域振興計画をまとめて、その地域振興策を実現するための予算をいずれ議会のほうにお願いをする、そういうことになろうかと思います。

○12番(松田正)
産業廃棄物最終処分場のお話でございますが、きょうは美術館の話が午前中から続いておりまして、私もそういう話がしたいなというふうに思うところでございますが、これは地元の課題ですので、させていただきたいと思います。
 美術館の議論では、あったほうがいいけれども、あったほうがいいし、つくるなら地元につくってくれというものでございますが、こちらのほうは、要るのはわかるけれども、地元には要らないというような施設。言うならば迷惑施設でございますので、これは仕方がないところだと思います。
 青谷から始まって、どんどん西のほうに流れてまいりまして、今、私の地元でつくられようとしておるわけでございますが、本当に先ほど申し上げましたが、地元の方は、できるなら来てほしくないと。でも、仕方ないから受け入れているという思いでいらっしゃいますし、最近、小波浜の自治会の方々とちょっとお話をする機会が多くなって、いろいろ聞くのですが、本当に反対するなら、対案を持ってこいよというふうなことを声高に言われますので、そういった思いの方もいらっしゃいますが、ただ、やはりそうじゃない方もいらっしゃいます。そこで、何でかなと思うのですけれども、やはり情報量の差で、それだけの温度差が出ているんじゃないかなと思うわけです。何ていいますか、反対派の皆さんは、米子市内全部の自治会に説明しろと、そういった話もされることもありますが、そういうわけにはならないと思いますし、条例上の6自治会、これが基本であるというのも当然だと思いますが、しかしながら、本当にこの地に建設したいという思いがあるのであれば、多くの皆さんの賛同を得る努力をする必要があると思います。
 そこで、1個質問しますが、神奈川県の産業廃棄物の最終処分場の視察に行かせてもらいました。これはペーパーでの研修だけだったのですけれども、地元住民のそういった不安ですね、排水に対する不安を払拭する意味で、公共下水につながれていたという事例がございまして、今、処分場の排水が行われる塩川の横に淀江町の下水の処理場があるということで、ちょっと技術的に可能かどうかわからないですけれども、ちょっと検討されてみてはどうかと思うのですが、いかがでしょうか。


○統轄監(野川聡)
排水、放流水の関係でございますが、考え方といたしまして、議員が今、お話になった下水道法の基準によります下水管に接続する排出の仕方と、今回、計画をいたしております廃棄物処理法に基づきます処分場内での処理をしてからの排出、この2通りがございます。ちなみに、全国 800近く最終処分場があるわけですが、97%が施設内で処理をする方式をとっております。今回のケースで申し上げますと、処分場内で浸出水という水を処理をするわけですが、そこまでのコストは下水道の場合も処理施設内も基本的には一緒でございまして、そこから外に出す場合には、一番最寄りの下水道管に接続する必要がございます。淀江の場合でいいますと、施設から一番近くの管までが約2キロございまして、大体1億円ぐらい接続工事がかかるのではないかとはじいております。また、埋立期間が長うございますので、使用料金というものが発生いたします。これが大体3億円ということで、4億円別途必要になるということでございます。金銭の関係でいいますと、そういうことでコスト比較をすると、そういう施設内のほうが安く仕上がるということでありますが、現実問題といたしまして、海のほう側にあります淀江の浄化センターでありますが、今以上の処理能力、あるいは受け入れるキャパがないということを米子市のほうに確認をしておりまして、せっかくの御提案でありますが、少し検討できないのかなと思っておりますが、これまで地元の自治会にも御説明しておりますけれども、処理内、場内での処理につきましては、法令上の基準よりも項目によってははるかに厳しく設定をして、安全対策を高めるということを自治会にも説明しておりまして、御理解をいただいておりますので、そのように承知をしていただければと存じます。
○副議長(藤縄喜和君)12番松田議員
○12番(松田正君)ちょっと無理だということでございますので、これは去年からずっと温めていたのですが、そういった技術的に難しいということであれば、仕方がないかなと思います。
 ちょっと最後になりますけれども、先ほど申し上げましたように、できるなら、ないほうがいいわけですよね、多くの方が。条例上の周辺の自治会の皆さんも、納得はするけれどもというテンションでございます。ですので、ぜひこの、もう言い方がなかなか難しいのですけれども、とにかく関係自治会の皆さんだけの同意だけではやはり難しい部分も出てくると思うのですよ。当然そこが中心になると思います。私がお願いしたいのが、どこかで知事がメッセージを発していただくですとか、そういったことを含めてやっていただいた上で、正確な正しい情報を多くの皆さんにお伝えする何がしかの方法が考えられないかなというところでございまして、それについてちょっと御答弁がいただければと思います。

○知事(平井伸治)
県議のほうで非常に言葉を選びながら、悩ましい地元の状況をしっかりと私のほうにも伝えていただきまして、真摯に受けとめさせていただきました。いろいろと難しい課題を克服しながら、ここまで今、協議が進められてきているということでありますけれども、大切なのは、安全・安心の施設をつくるのであれば、担保しなければならないということであります。これについては誠意を持って、これはまたセンター側とは私どもの行政側で若干立場は違うところでありますが、厳格な審査をし、必要な安全対策は確実に担保をしていかなければならないと思います。
 また、地元のほうで苦渋の決断をしてくださるということであれば、それに対応して、地域振興のさまざまなお考えがあろうかと思いますけれども、こうしたことに応えていくのも、これは行政側のほうの関連した誠意だろうと思っております。そういう中で、今はまだ議論が進んでいるところでございまして、松田議員のほうからお話がございましたように、できるだけ多くの関係の方々、心配を抱えておられる方もいらっしゃるので、丁寧に対応すべきだというのは全くそのとおりだと思います。これまでも環境管理事業センターのほうには、地元と折衝されるというのであれば、丁寧に、そして、説明責任を果たすように努めてもらいたい旨は申し上げておりまして、これまでも広域的な連合自治会であるとか、それから、もちろん市議会もそうでありますけれども、そうした場での説明をしたり、求めに応じていろんなところへ出かけていったと思います。これからも条例上の範囲はもちろんのことでありますけれども、それ以外のところでも、もし必要があれば、それは説明責任を果たしていただくように私のほうからも改めて申し上げたいと思います。
 あと、これは今はまだ計画ができ上がっていない段階でありまして、これから計画がまとまり、条例上の手続が進んでくる、そういう何らかの局面が出てくると思います。そういうときに、県の行政のほうがやはりしっかりとお話をすべきことがあるという場合には、私ども県庁のほうでも、それも誠意を持って対応をさせていただきたいと思いますし、メッセージを発しろというお話もございましたが、それも事態の推移に応じて、きちんと地元のお気持ちに応えていけるように私どものほうでも行動をとってまいりたいと思います。いずれにいたしましても、大変に地元で難しい御考慮をいただいていることに感謝の気持ちでいっぱいでございます。そして、地元で悩みながら、いわばこのお話におつき合いをいただいていることに報いられるように、我々も真摯に対応していくことをお誓いを申し上げたいと思います。

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