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鳥取県議会平成28年 2月定例会での質問③ 「教育における喫緊の課題について」

「教育における喫緊の課題について」

○12番(松田正) 
まず1点目が、教科書採択に係る問題であります。教科書発行会社である三省堂が、法令上外部への流出が禁じられている検定申請本、いわゆる白本の内容を教員等に閲覧させた上で意見を聴取し、謝礼を支払っていた事案が発覚したことを受け、文部科学省は調査を行い、全国で三省堂を含めた12社が、平成21年度から26年度までの間に延べ 5,147人の教員らがそういった事件に関与したということを公表いたしました。そして、本県においても延べ46名の教員らが検定中教科書を閲覧し、うち31名が東京書籍及び光村図書出版から対価の支払いを受けていたとの事実が判明いたしました。
 私は、今回の事件は、本県の教科書採択の公正性に著しい不信感を抱かせるのに十分であるものと認識しております。今回の問題をどのように捉えているのか、まず平井知事の所見を伺います。
 また、現在のこの事件の調査状況とこの問題をどのように捉え、処分も含めてどのように対処するお考えなのか、山本教育長に伺います。
 次に、主権者教育について伺います。今夏の参議院議員選挙より選挙権年齢が18才以上となることは皆様御案内のところであり、この議場でもさまざまな議論が行われており、いわゆる主権者教育が大きくクローズアップされているわけであります。今までの議論を伺っておりますと、今回の参院選時に該当する生徒への対応、そして、授業において教員が萎縮するのではないかという論調が目立っているように感じておりますが、私は別の観点で質問したいと考えております。
 まず、小・中学校における主権者教育について伺いたいと思います。私は、選挙へのかかわりを子供たちに伝えるに当たり、より早い段階で実際の選挙体験を提供することが肝要であると考えておりまして、市議会時代にも取り上げてまいりました。
 ここで伺います。県内小・中学校の児童会、生
徒会選挙等の事情であります。私の知る限りでは、小学校で学級役員、児童会役員の選挙はほとんど行われていないと思いますが、県内小・中学校における学級役員、児童会役員、生徒会役員などの各種選挙の実施状況を山本教育長にお伺いいたします。
 次に、選挙違反への対応についてお伺いいたします。新たな権利が生まれれば、それに伴い、相応の責任が発生いたします。今回投票日に満18才となる高校生に、新たな権利である選挙権が付与されるわけでありますが、当然新たな責任も発生いたします。私は、公職選挙法に抵触する行為、いわゆる選挙違反の発生を未然に防ぐためにどうするかが選挙管理委員会そして教育委員会に課された大きな使命であると考えております。11月議会での平井知事の答弁にありましたように、インターネット選挙の問題、また友達関係の中での買収行為など、想定され得る事態は多岐にわたるわけでありますが、高校生の選挙違反が発生しないように、どのように取り組むお考えなのか、相見選挙管理委員長と山本教育長に伺います。
 また、選挙違反が判明した場合、高校生の取り締まりについてどのように考えているのか、山岸警察本部長に伺います。
 最後に、教員の政治的中立性について伺います。主権者教育を行う上で、今まで以上に教員の政治的中立性が問われており、さまざまな議論が行われております。学校の政治的中立性は、教育基本法14条2項にうたってあるわけでありますが、児童生徒にとって教員の影響力を考えますに、ここの部分は何があっても守っていただきたいと私は考えております。教員の政治的中立性をいかに担保するお考えなのか、中島教育委員長、山本教育長にも同様に伺います。

○知事(平井伸治)
教科書の選定につきましてお尋ねがございました。
 詳細は、教育委員会からお話があろうかと思います。
 私のほうには、今回の事件をどう受けとめているのかというお尋ねでございました。46名の教員がこれにかかわり、31名が実際に謝礼を受け取っていたというふうに国のレポートが出てきました。非常に残念なことだと思います。特に教科書の選定というのは巨大なマーケットでありまして、選定を受けるかどうかで 100かゼロかの違いが業者側にあるものですから、その選定の公正さというのは、当然聖職である教員の皆様には厳格に考えていただきたいところであります。
 今回の事象につきましては、今、教育委員会で3月11日を目指して国へ報告する準備をされておられまして、調査をしっかりされていると思います。実は、この事件が発生をしたとき、先ほども藤井議員とのやりとりで申し上げましたが、教育委員会とはいろいろ密接に情報の共有を図ったり、方針の確認をしたりということをしています。その意味で大阪とは違うやり方をしているのですが、教育委員会側のほうから、本件については市町村教育委員会の調査に任せたいというお話がありまして、私のほうから教育長に強く、それではいけないと、教育委員会、県として責任を持って調査しなければいけないというふうに申し上げました。やはりそれほどの疑惑が持たれる、疑念が持たれるところでありますし、市町村教育委員会に任せてなれ合いになってはいけないわけであります。やはり第三者的に県教委のほうで責任を持って調査をするということでなければいけない。それは、即座に教育委員会側でもそういう方向で軌道修正をして、その翌日ですか、記者発表もされておられまして、私もこういう方向でいいのではないかと思っているところであります。
 いずれにいたしましても、厳正に今回の事態をあぶり出していただき、問題があるのであれば、本県においても襟を正していただく必要があると思います。
 また、これは国全体の課題でありまして、全国的に見られていることでありまして、やはり全国のシステムがおかしいと考えなければいけません。文部科学省それから関係の業界もよくよく今回の事件をスタートにして、教科書の適正な選定に向けた手続の確立を図っていただきたいと思います。

○教育長(山本仁志)
 初めに、検定中教科書問題につきまして御質問がございました。この問題は、教科書発行会社が教科書検定制度のルールに反して、外部に見せてはならない検定中の教科書を全国の教員らに閲覧させた上で意見を聴取していたということでございまして、教科書採択制度全般でありますとか、そうした教科書の無償制度、そうしたもの全般に疑念や不信を抱かせる行為であり、まことに遺憾であると思っております。
 また一方、本県でも東京書籍など4つの教科書会社から延べ46人の教職員が検定中の教科書を閲覧し、意見を述べ、うち延べ31人が謝礼を受領するという行為を行っていたことが教科書会社から文部科学省へ報告されるなど、教員が教科書会社と不適切なかかわりをしていた、このことに伴って教科書採択制度に大きな不信を抱かせたということについてもまことに遺憾だと思っております。
 教育委員会では、教育次長をトップとする調査チームを設置いたしまして、教科書発行会社からの報告内容の事実確認とともに、教科書採択への影響の有無でありますとか謝礼、交通費等の受領等の有無など、これは市町村の教育委員会とも連携をしながら調査を行ってきておるところでございます。現在はまだ調査中でございますが、一通り本人からの聞き取りを終えた段階を報告を受けておりますが、対象者全員が教科書会社と接触したということは認めておるところでございます。
 また、教員によっては、おおむね文部科学省から連絡があったとおり、謝金や交通費を受領していたことを認めているという状況でございますが、一方、教科書会社から教科書採択についての働きかけがあったかどうかについては、全員が否定をしておりますし、現段階で教科書採択に影響を与えたという事実というのは確認をされていない状況でございます。
 また、ほとんどの者が会合参加を教科書会社から呼びかけられた際に、事前に検定中教科書を閲覧させるものであるということを知らされていなかった。例えば、デジタル版の教科書を今作成中なので、意見を聞かせてほしいというようなことで呼び出されておるといったような状況でありますとか、さまざまな資料をその場で見せられた。何か今回の調査に至るまでに見せられたものの中に検定中の教科書があったということを認識していないという教員もおるなど、教科書会社の巧妙なやり口に対する、いわばある意味、脇の甘い部分が見受けられたところでございます。
 教科書採択に影響があったかというところが特に重要でございますので、その点につきまして引き続き慎重に調査をしているところでございますが、いずれにしてもこのたびの事案が児童生徒、保護者を初めとする県民の皆様に対して、義務教育において無償で配布されている教科書採択の公正性、透明性の信頼を損ねることになったことは大変遺憾でございまして、おわびを申し上げたいと思います。
 現在、3月11日の文部科学省報告に向けた取りまとめを行っておるところでございますが、最終的にこの今回の事案全体を詳細に調査をいたしまして、できれば今年度中にその調査結果を取りまとめ、報告を申し上げたいと考えておるところでございます。その際、対象職員に法令等に違反する事例があった場合には、処分を含めて厳正に対応する所存でございます。
 また、このたびの事案を踏まえまして、教科書採択に関する制度の周知とともに公正、公平に採択することの重要性につきましても改めて教育現場に徹底を図る所存でございますし、あわせて金銭、物品の受領はもとより、教科書会社を初めとする職務上の利害関係者に対する行為の留意事項等についても全教職員に周知を図ってまいりたいと考えております。
 次に、主権者教育について、3点御質問がございました。
 初めに、小・中学校の学級役員、児童会役員、生徒会役員などの各種選挙の実施状況ということでございましたが、この県内小・中学校における学級役員、児童会役員、生徒会役員などの状況につきましては、県教育委員会では、実は詳細には把握しておりません。現状としては、中学校では、例えば淀江中学校などを初め、多くの学校でこの生徒会役員選挙を実施しているということをお聞きをしておるところでございますが、逆に小学校のほうの児童会役員選挙は余り多く実施されていないということでございまして、例えば、大山西小学校など幾つかの学校では実施している事例は承知しておりますが、そういった実態であろうかと承知しております。
 こうしたことにつきまして、基本的には各市町村でありますとか学校現場の判断ということになろうかと思いますが、県の教育委員会といたしましても、小学校から高校までの主権者教育の取り組み、これは発達段階に応じた取り組みのよりどころとなりますように、学校で取り扱います主権者教育の学習内容を未来の主権者を育成する学習プログラムという形で、少しまとめた格好で教育現場にお示ししたいと考えておるところでございまして、この一部は既に教育広報誌においても紹介をしておるところでございますが、この中でも主に体験的に学ぶ取り組みとして、生徒総会や各種委員会における活動とともに、選挙による児童会でありますとか生徒会役員の決定も例示するなど、その取り組みを推奨しているところでございます。
 いずれにいたしましても、発達段階に応じまして、民主主義の理念や仕組みに関する知識とともに、さまざまな体験的な取り組み、こうした取り組みを通じてみずから考え、判断して行動できる能力を身につけていくことができるように、その充実に努めていく所存でございます。
 続きまして、高校生の選挙違反が発生しないように、どのように取り組むのかということでございます。この取り組みは、7月から八頭高校を皮切りに選挙管理委員の事務局と連携して行っております選挙講座でありますとか、副教材、私たちが開く日本の未来、またこのたび県の選挙管理委員会事務局で作成されましたリーフレット、そうしたものを活用しまして、例えば、選挙運動は18歳の誕生日の前日以降、可能になりますよとか、18歳未満の者は一切選挙運動をしてはいけないといったこと、あるいは電子メールを利用しての選挙運動は、満18歳以上の有権者であっても、候補者や政党以外の者はできないということなど、公職選挙法上、特に気をつけるべき事項などを教えるなど、公職選挙法にのっとり有権者として適切に行動できるよう取り組んでおるところでございます。
 また、現在各学校でそれぞれ主権者教育に係る取り組みを行っておると思いますが、その実態を把握したり、あるいは取り組む際に学校が困っている点、あるいは質問事項等を把握するためのアンケートを実施しているところでございます。こうしたアンケート調査の結果等を踏まえて、生徒が政党違反を犯すことがないように、公職選挙法の中で必ず生徒に教えなければならないことをいま一度整理いたしまして、これまで同様、選挙管理委員会事務局としっかり連携をいたしまして、例えば、啓発用のポスターでありますとかチラシなどを改めて作成し、配布するなど周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
 最後に、教員の政治的中立性をいかに担保するのかといったことにつきまして、私のほうにも御質問がございました。教員は公職選挙法等におきまして、その地位を利用した選挙運動が禁止されておる。また、教育基本法でありますとか教育公務員特例法などで、その言動が生徒の人格形成に与える影響が極めて重要で大きいことに留意いたしまして、学校の内外を問わず、その地位を利用して特定の政治的立場に立って生徒に接することがないように、また不用意に地位を利用した結果とならないようにすることが求められているわけでございます。
 教育委員会といたしましては、昨年12月に現場に出しました通知の中でもこうしたことを含めて指導上の留意事項として改めて注意喚起を行っておりますし、また、校長会等でも先ほど委員長のほうから御答弁申し上げましたチームで対応すること等につきまして指示をいたしておるところでございます。そのチームで対応すること、あるいはこれも委員長のほうから御答弁申し上げました、現場から実践例を集めて、その問題点や課題等を検証することなどを通じて新しい教材の開発に努めるなど、そうしたことを通じてこの政治的中立を担保してまいりたいと考えております。

○警察本部長(山岸一生)
続きまして、高校生の選挙違反の取り締まりについてでございます。選挙人に対する選挙違反等の選挙に関する事項の啓発・周知は、公職選挙法に基づき選挙管理委員会の責務とされているところでありますが、今回の公職選挙法の一部改正を踏まえ、現在選挙管理委員会、教育委員会等により主権者教育の一環として高校生に対し、選挙人を初め、選挙に関する啓発・周知が図られているものと承知しています。選挙が公明かつ適正に行われるよう、まずは選挙に関する基本的なルール、規範が適切に周知、浸透され、選挙違反に該当することのないよう、その遵守の徹底が図られることが重要と考えております。
 公正な選挙の実現というのは民主主義の根幹をなすものでありまして、選挙違反の取り締まりと通じて選挙の公正確保に寄与することは、警察の重要な責務と認識しております。警察としては、これまでとおり選挙管理委員会と連携を密にして、法と証拠に基づいて不偏不党かつ厳正公正な立場を堅持して選挙違反取り締まり活動に当たる所存です。

○選挙管理委員会委員長(相見愼)
 選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたことによって、対象となる高校生の選挙違反が発生しないように、どのように取り組むのかという御質問でございました。
 選挙権年齢が18歳以上に引き下がることに伴いまして、18歳、19歳の若者には選挙権が付与されるのと同時に、選挙運動もできるようになります。一方で、同じ高校生でも18歳未満の者、すなわち17歳、16歳の生徒は引き続き選挙運動が禁止されますので、高校生の中には選挙運動ができる者とできない者が混在することになりまして、選挙運動のルールを周知することは大変重要な課題であるというぐあいに認識しております。
 選挙管理委員会では、従来から選挙に関する選挙出前講座に取り組んでいるところでありまして、本年度は多くの学校から要請をいただきました結果、大学、高校、中学校、小学校あるいは特別支援学校などで今後の予定を含めまして、計32回実施することとしております。この選挙出前講座では、選挙の意義や仕組み、投票の方法など、あわせて選挙運動のルールについても紹介しているところでございます。
 先ほどの教育長の答弁と重複することがありますが、具体的には、18歳未満の者は有権者でないため選挙運動はできないこと、インターネット選挙運動では、電子メールを利用して選挙運動を行うことができるのは候補者、政党等に限られること、ポスターや看板などの文書等の掲示頒布については、選挙運動用ポスターをみずから作成して学校内などに掲示したり、候補者のホームページや選挙運動用の電子メールをプリントアウトして頒布することはできないこと、買収、強要につきましては、同級生に対して特定の候補者への投票を依頼して、例えば食事をおごること、アルバイト感覚で選挙運動をして報酬を受け取ることはできないことなど、高校生が特に注意すべきことについて重点的に触れることとしております。
 本年度の9月補正予算におきまして御承認いただき、本県独自で作成しました若者向けの選挙啓発パンフレット「政治と選挙」にもこうした選挙運動のルールを盛り込んでおります。このパンフレットにつきましては本年4月の常任委員会で報告し、議員の皆様にも配布させていただいたところでございます。パンフレットは、選挙出前講座で使用するとともに、本年度卒業する県内の高校3年生全員に配布したところでございますし、またパンフレットの内容は県選挙管理委員会のホームページに掲載して、プリントアウトして誰でも活用していただけるようにしておりますし、さらにパンフレットの掲載内容を拡大したパネルを作成して選挙出前講座などで活用するなど、いろいろと工夫を凝らして現在、啓発活動を行っているところでございます。来年度もこの選挙啓発パンフレットを作成して、新たに有権者となる高校の新3年生全員に配布する予定としております。
 県選挙管理委員会といたしましては、新たに有権者となる若い皆さんが、選挙運動のルールを知らなかったために公職選挙法違反となる行為を行うことがないように、18歳選挙権が初めて実現する予定である参議院議員選挙に向けて、今後ともいろいろな機会を捉まえて選挙運動のルールの周知を図ってまいりたいというふうに考えております。

○12番(松田正) 
教科書の件でございますが、教育長は今、調査のまとめ中ということで、文科省は3月中旬ぐらいに全都道府県教委から報告をということですが、きょうはまだ開示していただけなくて残念です。仕方がないです。
 ただ、先ほどの答弁で、ちょっと教科書会社の策略にはめられたみたいな、教員が脇が甘かったというような答弁がありましたが、僕はちょっとそれはどうかなと思いますよ。やはりそもそも学校の先生が学校外で教科書の会社と接触するということ自体が、私は本当に考えられないと思います。実際、今回の報道を見てびっくりしましたし、これはしっかりしていただきたい。
 きのうの読売新聞の1面を見られたと思いますが、今までは教員の金銭の授受だけでございました。教育委員会の職員にも8県ですか、金銭の授受が教科書会社からあったという報道がありました。幸い今のところは鳥取県教委の名前はなかったので安心したのですけれども、もしあったら、きょうはどうしようかと思っていました。よろしくお願いしたいと思います。
 教科書の採択ですけれども、現在東部・中部・西部の3カ所に設置されております教科書採択地区協議会において決められるわけでありますが、今回延べ46人の教員が教科書会社から金銭を受け取っていたということでありますが、失礼、46人中31人ですね。ですが、これらの教員がこの教科書採択の協議会に入っていたのかどうなのか、あわせて、この件により教科書の採択に影響があったのか、これは先ほど答弁はありましたけれども、いま一度伺います。

○教育長(山本仁志)
 さき方、脇が甘かったという答弁を申し上げましたが、それ以前の問題として、この利害関係者とのかかわり方について、これはきちんと襟を正してまいりたいと存じます。
 それで、御質問がありました教科書採択地区における立場の者がいたかどうかということにつきましてでございますが、一つは、対象者の中に直接判断する、例えば、採択地区協議会の選定委員でありますとか教育長でありますとか、そうした者につきましては、教科書を閲覧した時点あるいは閲覧後、その両方の時点でいませんでした。
 教科書選定審議会の中に、実は教科書の特徴を調査して資料を作成するこの調査員の役割をする者が1教科4名から5名、そういう者が任じられて、そういう役につくわけでございますが、実は今回の者の中に、教科書会社と接触した後にそうした役職に任命されている者が県の審議会の中の調査員として3名、それから各地区の協議会の調査員として8名いることが判明しております。これまでのところ、そうした者の聞き取りにおいて教科書採択に影響を与えたという事実は確認されておりませんが、この点につきましては、引き続き慎重に事実確認を行ってまいりたいと考えております。

○12番(松田正)
入っておられたということで、やはりそうなってくると、今使われている教科書は本当にそれでいいのかというふうな疑念を持つわけです。ぜひ今後こういうことがないようにしていただきたいと思います。
 あわせて、やはり学校の先生がこういったことになったわけで、本当にその先生本人もですが、教育委員会としてもやはり子供たちに顔向けできないというふうな思いぐらいは持っていただいて、今後の調査を進めていただきたいと思います。あわせて報告をお待ちしたいと思います。
 では、次に行きますが、主権者教育の件ですが、まず、小・中学校の選挙の様子です。教育長の言われましたように、小学校ではほとんど行われていないと思います、米子市も1校もございません。
 先ほど教育長が言われましたが、大山西小学校はこの間、たまたま別件で訪れました際に、きょうは選挙ですから見ていってくださいというような、やっているのですかということで、児童会長の選挙を3人ぐらい出ておったかな、やっておられまして、町の選管から借りてきた実際の投票箱のようなものを使いながら実体験としてやっていました。校長先生も、これはうちの伝統だ、誇りを持っていますと、子供たちにとって、やはり小さいときからこういう体験をするのが大事だというふうに言っておられましたので、ぜひ県教委としても先ほど言われましたように、こちらの教育だよりにも一つの例として挙げられていますので、取り組んでいただければと思いますのでよろしくお願いしたいと思います。これは、答弁はいいです。
 続いて、選挙違反の対応でございますが、教育委員会そして選挙管理委員会として違反が起きないように取り組んでいらっしゃるということでございます。
 先ほど紹介されたのはこれですよね、この鳥取県選挙管理委員会と明推協、そして県教委でつくられた「政治と選挙」という冊子でございますけれども、これは本当にわかりやすいなというふうに思いました。実際に先ほど教育委員長が示されましたこちら、これはコピーですけれども、この文科省と総務省がつくった一つの教科書ですよね、これも、これを見たって何のことかわからないなというふうに思ったのですが、こちらだと大変わかりやすいというふうに思いました。
 ただ、このインターネット選挙のページですとか選挙違反のこちらのやつですけれども、もうちょっとわかりやすくならないかなというふうに思います。我々も実際に選挙をする人間はここにおるわけですけれども、やはり最初に何をするかというと、これをやってはだめですからねということを応援してくださる方にも言いますし、応援してくださる方も何をやったらいけないのかというふうに聞かれますので、そのときもうちょっとシンプルに伝えないと、特に子供ですのでお願いしたいと思います。
 質問ですが、生徒が選挙違反を仮に犯してしまった場合の学校の処分について伺いたいのですけれども、例えば選挙違反の場合、注意を受ける、取り締まりを受ける、また逮捕される、刑事処分を受ける等の段階があると思いますが、どこの段階で学校として処分をするのか、処分は例えば停学とか退学とかです、それを伺いたいと思います。
 次に、国政選挙が今回は対象になりますが、今後は地方選挙にもわたってくるわけであります。地方選挙になりますと、当然候補者の数もふえますし、より身近な方が候補者になってくる。例えば、うちの娘が違反をしてしまったというようなことも考えられるわけであります。私は、というリスクが高まるような気がしております。そうした場合に、改正公職選挙法が施行されますと、6月19日以降に告示される地方選挙への対応、具体的には、確定なのが西伯郡南部町あるいは江府町、この辺がかかわってくると思いますが、その辺の対応を両方とも教育長に伺いたいと思います。

○教育長(山本仁志)
 最初に、選挙違反があった場合の学校としての処分についてのお尋ねがございました。これにつきましては、この選挙違反にかかわる法令違反はいろいろあるわけでございますが、これまでのそうした状況と同様に、一律に対応を定めるものではございません。仮に生徒が選挙違反を犯した場合は、個別の状況に応じた対応がやはり必要であろうというふうに思っておりますが、基本的には法の執行に関しては関係機関に委ねつつ、生徒、保護者等から速やかに事実確認を行い、各高校が指導方法を検討して指導を実施するということでございますが、その指導につきまして、いろいろこのたび各学校でばらつきがあったということで、それは選挙に関してということではないわけですが、問題行動全般に関してでございますが、そうしたことから、生徒指導に係るガイドラインを改定する作業を今進めておりまして、そのガイドラインに沿って適切な生徒指導を行うことになることと存じます。
 2点目でございますが、地方選挙についての対応ということでございますが、御指摘のとおり、身近な方が地方選挙になればなるほどかかわってくる可能性が高まるわけでございますが、こうした地方選挙につきましても、先ほどお示しのありました「政治と選挙」というパンフレットの中でも取り扱いを行っております。いわゆる3ない運動でありますとか、禁止されている寄附などにつきまして学習できる教材となっておりますが、このパンフレット等を活用して来年度の学習の中で、特に早々選挙も行われるということで、新学期の早い段階で地方選挙についても理解を深めさせるような、そうした取り組みを行いたいと考えております。

○12番(松田正)
よろしくお願いしたいと思います。
 処分についても他の法令違反と同じようにされるということでございますので、そういったことがないようにお願いしたいというふうに思います。
 では、続いて教員の方の政治的中立性について再質問したいと思いますけれども、まず新聞の活用を今までもされるというふうな答弁をいただいておりましたが、この新聞というのは複数使われるということですが、誰が選定されるのか、また、全国紙だけでも朝日、毎日、読売、産経、日経、また共同通信の配信記事等々ありますが、それの論調は本当にさまざまであろうと思います。それの扱いについてどのようにされるのか、そして地方選挙の場合、実質的に鳥取県内の課題を取り上げているのは1紙、あるいは2紙になろうと思いますが、どのように扱われるのか、これは教育長に伺いたいと思います。

○教育委員会委員長(中島諒人)
 新聞は、まず誰が選定するのかという点ですけれども、まずは先ほど申し上げましたように教員がチームで課題を設定します。その課題設定に応じて、そのチームでもって新聞を設定していくということになると思います。
 それで、あとは次2つ目、新聞によって論調はさまざまだがということですが、まさに論調がさまざまであることについて課題を設定することになると思うのですね。ですので、その教員のほうで主な論点を恐らく整理する形になると思うのですけれども、その論点に沿って、こういう意見がある、こういう意見がある、こういう意見があるということでもって新聞が選ばれていくことになるのではないかなと思います。
 3つ目の地方選挙場合、実質1紙であると、なるほどこういうこともあるなと思ったのですが、この点についても、結局、論点、考え方が複数ある問題がやはりイシューとして扱われると思いますので、そうすると新聞はたとえ1紙であっても、いやいやこういう考え方もあるのだよということを教員の方なりに取り上げていただいて、判断材料にしていくという形になるのではないかなと思います。

○12番(松田正)
教育委員長が言われましたように、本当に朝日から産経までさまざまな論調があるわけで、極端なことを言うと、A新聞とM新聞で2紙だと言われても僕らはどうかなと思うわけですし、逆にY新聞とS新聞だけで2紙だと言われても困るわけですので、その辺のバランスをしっかりとれるような、これからいろんな情報を集めながらということでございますので、よろしくお願いします。
 最後、2月6日の産経新聞の記事、S新聞の記事でございますけれども、にぎわったのですけれども、先ごろ行われました日教組の教育研究全国集会において主権者教育の授業例が報告されました。その中で、鳥取県の高校教員が自身が参加した安保法制反対運動を題材にデモ行為に特化した授業例を行い発表されたと、教員の政治的中立性を疑われるような事例発表が行われたと報道されております。
 また、昨年10月の同紙の報道によりますと、2014年の同研究会においては、鳥取県の中学校教員が自衛権そのものを否定した上で自衛隊の存在を憲法違反だと断じる授業を実施し、憲法改正反対を訴え、憲法9条について自衛戦争も放棄しているという政府見解と異なる解釈を支持すると表明、自衛隊も憲法違反だと否定、戦争回避のためならやはり軍事力を放棄することであると述べ、攻められたらどうするのですかと聞き返してくる子供たちを地域の平和教材と結びつけなければならないなどとリポートに記していたということです。
 私自身も実は高校時代の授業の中で、卒業式で国歌斉唱のときに立つなというふうに言われたことがありました。こういった事例をどう思われますか、教育委員長。

○教育委員会委員長(中島諒人)
繰り返しになりますけれども、教員において政治的中立性が大事なものであるということは疑い入れないことです。
 それから、今の教育全体の中で子供たちに考えさせるということですよね。考えるための題材、素材を提供して、子供たちに多角的に考えるということ、メタ認知という言い方もしますけれども、そういう能力を子供たちに養ってもらうということが一番重要なことだろうなと思います。
 もちろんいろんな政治的イシューに関して具体的にどう思うかということは子供たち一人一人の判断に委ねるという形になります。ですので、現場において子供たちの判断を限定するような形が、教育指導が行われるとすると、それはやはり問題で、あくまでファシリテーションするといいますか、子供たちの考え方、自発的な多様な考え方を促すという方向に持っていかなければいけないものだと思います。
 そういう前提の上で、あくまで鳥取県教育委員会としては申し上げたような形で子供たちにしっかりと素材を提供し、考えてもらえるように、教員についてはそのことを最も重要なこととして周知するということでいきたいと思います。

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