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鳥取県議会平成27年 9月定例会での質問②

◎観光施策について 【知事、警察本部長】
 ・インターネットを介した民泊ビジネスについて (Airbnbなどの問題点について)

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○12番(松田正君)インターネットを介した民泊ビジネスについてお伺いします。エアビーアンドビーなどに代表される、インターネットを介してマンションや一軒家の空き部屋を有料で貸し出す民泊ビジネスが話題となっております。エアビーアンドビー社は、2008年8月にサンフランシスコで創業されたことを機に、安く宿泊できるとして、今やバックパッカーの間では定番の宿泊先確保手段となっておるわけでありますが、近年ではそれのみならず、通常の旅行客の利用も増加、世界 192カ国、3万 4,000都市に広がっており、同社によると、我が国における部屋の登録数はこの1年で約3倍、8月現在、約1万 3,000件が登録されているとのことです。
 こうしたサービスは、宿泊したい借り手と部屋を提供する貸し手がウエブサイト、すなわちインターネットを通じて契約し合うもので、部屋の予約が成立すると、お金の受け渡しもウエブサイト上で行えるというもので、古民家からマンションの一室まで、場所、部屋の大きさ、料金はさまざまであり、宿泊料金については1泊 2,000円程度からあり、一般のホテルと比べ、低料金設定となっております。そのため、低料金で宿泊したいという旅行者のニーズとマッチし、特に海外からの旅行客を中心に、日本でも利用者は増加傾向にあります。
 また、貸し手側は、単にあいている部屋を貸すだけでなく、ガイドをしたり、食事を一緒にしたり、現地のさまざまな情報提供をするケースもあり、宿泊以外のサービスを売りにしているところもあり、まさにホテル並みのサービスを提供しているところもございます。加えて、長期滞在型のものや新しい旅のスタイルを生み出すというキャッチフレーズをうたっているものもあり、まさにあの手この手で利用客を獲得しております。
 しかしながら、こうした民泊ビジネスには大きな問題がございます。法的な問題です。旅館業法における旅館業とは、施設を設け、宿泊料を受けて人を宿泊させる営業と定義されており、営業種別としてはホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業、下宿営業の4つ、その営業種別ごとに都道府県の許可を受けるための要件が課されております。
 ホテル営業については、部屋数10室以上、旅館業については5室以上といった要件が課され、いずれもフロントが必要とされております。つまり、お客さんから料金を取って宿泊場所を提供する場合、こうした要件をクリアすべく設備投資を行った上で、都道府県の許可を受けなければ営業行為は行えないわけであります。
 東京オリンピックなどを控え、特に外国人観光客向けの宿泊施設の不足の解消が図れるといったメリットはあるものの、多くの事案において、旅館業法で必要な営業許可を得ておらず、旅館業法違反ではないかという声もささやかれるなど、さまざまな問題が指摘されており、政府においても閣議決定を行い、実態調査に乗り出したところであります。本県においても、私がネット検索をかけただけでもかなりの数がヒットし、実質野放しの状態であり、私はもはや見過ごしてはおけない状況であると考えております。
 ここでお伺いしますが、本県におけるインターネットを介した民泊ビジネスの現状、また旅館業法違反になるのではないかという指摘に対する、許可権者である知事の所見をお聞かせいただきたいと思います。あわせて、旅館業法違反になるのではないという疑い、こうしたインターネットを介した民泊ビジネスが取り締まりの対象になるのかどうなのか、警察本部長の所見をお聞かせください。

○知事(平井伸治君)エアビーアンドビーにつきましてお話がございました。新たな民泊ビジネスでありまして、これについての詳細はくらしの安心局長からお答えを申し上げたいと思いますが、議員もおっしゃるように、県内でもリストアップされているところもあります。ごらんいただくとわかるのですが、皆さん誰もが知っているような有名な旅館も入っていたり、そうかといえば、ここに泊まれるのかというようなところも入っていたり、いろいろであります。旅館業法という制約もある中で、ビジネスが成立するというのが我が国の仕掛けでありますので、この辺はやはり注意深い、慎重にいろいろな対策をとらなければいけないところかなと思います。
 と申しますのも、厄介なのは、最近私どももエコツーリズムだとかグリーンツーリズム、そうしたことを仕掛けているわけでありますが、教育旅行も含めて民泊ビジネスがやりにくいなというのも片方ではあるのです。これについては、例えば、関金を中心として教育旅行の民泊を受け入れるとかあるわけでありますが、保健所サイドなどにもっと規制緩和ができないかといったようなことが相次ぎまして、いろいろと緩和をしてきたのも片方でございます。農家民泊の場合であれば33平米という要件が外れるというようなこともあって、それを使えばいいような話でもあるのですが、いろいろな他の基準などもあって、厄介なこともある。そういう意味で、旅の実態にこの旅館業法が若干合わなくなってきているのかなということも感じます。その証左として、国もこういう規制緩和を国全体として考えようとして、今、検討を進めておられます。
 正直申し上げて、そういうところでぜひ急いで検討していただいて、国全体の新しいスキームづくりをまずやってもらわないと現場が動きにくいというのを感じておりまして、私どもとしても非常に悩ましいところであります。ただ、法律を所管する立場でありますので、厳正にすべきときには、これは意を決して厳正に対処しなければなりませんし、かといって、農家民泊を中心として、県内で何とかそうしたお客様を受け入れるホスピタリティーを示そうとされておられる方々の努力を阻害してもいけないというのも片方ではありまして、その辺の悩ましさが正直ございます。詳細につきましては局長のほうからお答えを申し上げます。

○くらしの安心局長(藪田千登世君)インターネットを介した宿泊ビジネスにつきまして、補足の答弁を申し上げます。
 本県でも鳥取市内や大山周辺などに幾つか登録を確認しているところでございます。そのうち施設の名称などから、半数以上は旅館や宿坊とか、旧ペンションをバックパッカー用に改修した施設でございますが、こうした半数以上は旅館業の許可を得ているものと確認しているところでございます。
 残りの施設でございますが、これはアパートとか別荘というふうに記載されておりまして、不動産賃貸のような書きぶりでもございますので、これにつきましては、例えば居室の面積はどれぐらいかであるとか、借り主の生活の本拠がそこにあるのかないのか、また実質的な衛生上の維持管理責任が借り主、貸し主どちらにあるのかといったようなことなど、個々の状況を確認した上で、旅館業の許可や、また建築基準法、消防法の基準に適合させる必要があるかどうかを総合的に判断する必要があると考えております。
 既にこうした施設に立ち入って調査しているところでもございますが、引き続き職員が出向いて実地調査を行い、必要な指導を行ってまいりたいと考えております。県といたしましては、現行法制上は何らかの指導が必要となってきますので、法令に基づく適切な対応を行ってまいりますが、こうしたビジネスのトレンドを見てみますと、本県においても今後こうした需要はふえてくるものと思われますので、旅館業法に基づく、現在ある許可施設との整合性といったようなものを考慮した機能分担など、国におかれましてしっかり検討していただきたいと考えております。

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○警察本部長(山岸一生君)松田議員の一般質問にお答えを申し上げます。
 インターネットを介した民泊ビジネスの取り締まりについてでございますが、そのようなインターネットを介した民泊ビジネスが旅館業法に触れるか否かについては、個別の事案ごとに判断をすべきであると考えております。県警察としては、関係機関との連携を密にして、県の当局の行政指導の状況等を踏まえ、刑事事件として取り上げるべき事案であれば、法と証拠に基づいて適切に対応してまいりたいと考えております。
 ちなみに、全国の旅館業法違反事件の検挙件数は、平成26年中は7件でありますが、そのうち警視庁におきましては、東京都足立区内で、シェアハウスを装った簡易宿泊所に外国人観光客を宿泊させたとして、旅館業法違反の疑いで英国籍の男性を検挙しておりますが、この事案はインターネットのホテル予約サイトに外国人客を中心に、1泊1日 2,500円程度で提供しておりまして、保健所の10回にわたる改善指導に従わなかったというものでございます。

○12番(松田正君)ネットを介した民泊ビジネスではございますが、現状は、県内での登録がある施設、また家屋の半分が旅館業法の許可を得ておるということだということでございました。私が調べてもわからなかったので、数字を出していただきまして、非常に感謝を申し上げたいと思います。
 先ほど担当課からの説明でありましたように、この何といいますか、法に触れるのではないかと言われている中で、旅館業法だけではなく、食品衛生法、これは食事を提供した場合は発生します、また旅行業法にも触れる、あるいは消防法、そして感染症法にも触れるのではないかというふうな指摘もございます。あわせて、有料で部屋を貸し出して利益を得た場合は、当然取得として申告をすべきでありまして、それをやっていないということになると納税の義務違反の問題も出てまいります。
 したがって、県内の半分がということでございましたが、旅館業法に基づいて許可を得て、あまつさえ借り入れを起こして、設備投資も行って、適法な運営を行っているホテルや旅館業界の皆さんにとっては、たまったものではないというところがあります。しかしながら、冒頭でも知事が言われましたとおり、本県のこれからの観光のあるべき姿というところの中で、そういった民泊も取り入れていろいろな観光客を引っ張り込まないといけないのではないかというところもあり、非常に私どもも悩ましいところであろうと思います。
 しかしながら、法律は法律でございますので、その辺は厳格に対処いただくというふうに御答弁いただきましたので、しっかりとした対処をケース・バイ・ケースで行っていただきたいと思います。
 そして、県警本部長にも御答弁をいただきましてありがとうございました。同じことになりますが……(発言する者あり)声援をいただきましたので、もうちょっとやりますけれども、やはりさっきも言いましたけれども、許可を得てやっている皆さんからすると、本当にふざけるなというところがございますので、知事部局とも連携をしていただきまして、もし悪質な場合がありましたら、取り締まりという姿勢も見せていただきたいと思いますので、これも要望しておきたいと思います。

○知事(平井伸治君)(登壇)旅館業法の各ことにつきましては、ケース・バイ・ケースでこれはなろうかと思いますが、特に悪質なものには厳正に対処せよということでありまして、それをしっかりと受けとめさせていただき、適切な法の運用をやってまいりたいと思います。

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