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鳥取県議会平成27年 9月定例会での質問③

◎北朝鮮当局による日本人拉致問題について 【知事、教育長】
 ・県の取り組み状況について
 ・教育現場での取り組み状況について(拉致問題教育指針の活用状況について)

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○12番(松田正君)北朝鮮当局による日本人拉致問題について質問いたします。
 我が国の主権を不当に侵害し、日本国民を拉致し、いまだ返還に応じる姿勢の見えない北朝鮮は、近年3度の核実験を実行、また弾道ミサイルの開発を強行し、我が国のみならず、東アジアにおける安全保障上、過去、現在も含めて極めて危険な存在であるということは、御案内のところだと思います。
 せんだって自民党、公明党、次世代の党、日本を元気にする会、新党改革による賛成多数により、民主主義の原則にのっとって成立した平和安全法政では、自衛隊法の改正により、在外法人の自衛隊による救出が可能となりました。残念ながら、今回の法改正により、今、自衛隊が北朝鮮に拉致被害者を救出に行くというわけではございませんが、拉致事件が頻発していた昭和50年から60年代には、その当時、こうした姿勢すらなく、かの地にさらわれた同胞に対して必要な手だてを講ずることができなかったのであります。今回の法改正は、こうした反省を踏まえ、国民をしっかり守れる国となるためのものであるということをまず申し上げまして、本旨に入ります。
 まず、解決に向けた本県の取り組みについてお伺いします。政府認定拉致被害者、松本京子さんを初め、矢倉富康さん、古都瑞子さん、上田英司さん、木町勇人さんら複数の拉致被害者、そして拉致をされたのではないかという方を抱える自治体として、国とのさらなる連携強化、そして教育現場で子供たちにしっかりと伝えることによる風化の防止をさらに強力に推し進めていただく必要があるのではという観点からお伺いしますが、去る9月13日、拉致被害者の早期救出を訴える国民集会が日比谷公会堂で行われ、北朝鮮拉致問題早期解決促進鳥取県議員からは、私は参加がかないませんでしたが、上村会長を初め、3名が出席いたしました。国民大集会の冒頭の挨拶で、安倍晋三首相は、一日も早い全ての拉致被害者の帰国を目指し、北朝鮮からの具体的な動きを早急に引き出すべく、引き続き最大限の努力を続けると述べられました。しかしながら、現実は、北朝鮮との交渉は遅々として進んでいないというのが実情であります。
 本県米子市で、北朝鮮の卑劣なテロ行為によって拉致された政府認定拉致被害者、松本京子さんのお母様、三江さんが、京子さんの帰国を待つこともなく、あまつさえ安否すらわからぬまま、平成24年11月に他界されたことは御記憶に新しいところと思います。三江さん御本人はもちろんのこと、お兄様の孟さんら御家族におかれては、私どもにははかり知れないほどの御無念があったと推察いたします。松本京子さんが忽然と姿を消した昭和52年10月からことしで38年、間もなく40年がたとうとしております。この間、御帰国に向けた情報が幾度かあったものの、いまだふるさとの土を踏むことがかなっておりません。もちろん拉致問題の解決については国が責任を持って対処すべき事項でありますが、私は、県においてもできることは全てやっていくという姿勢が重要であると考えております。
 知事にお伺いいたします。拉致問題に対する近年の本県における具体的な取り組み状況についてお聞かせください。
 次に、教育現場での拉致問題の取り組みについてお伺いいたします。自民党鳥取県連青年部・青年局では、平成26年1月に北朝鮮による拉致問題に関する教育指導資料、方針策定を求める要望を行い、林副知事、そして当時県の教育次長でいらっしゃいました、今の山本教育長に対応いただき、その年度中に作成し、次年度から活用したいとの御回答をいただきました。
 この要望に至った経緯を申し上げますと、私自身が米子市議時代より何度か北朝鮮による拉致問題を議会で取り上げ、議論してきた中で、教育現場における指導体制、指導マニュアルがないという現実に直面したためであります。そして、要望を受け、県教委は平成26年3月に教職員向けの指導資料「拉致問題に対する理解を深めるために」を作成いただいたわけでありますが、この迅速な対応には、当時要望を行った当事者として、この場をおかりして心より感謝を申し上げたいと思います。私は、子供たちに拉致問題の実情を伝えていくことが風化を防ぐ上で最も重要であると考えております。
 ここで教育長に伺います。資料作成後、1年以上がたったわけでありますが、その間の教育現場での取り組み、また指導資料の活用状況をお聞かせいただきたいと思います。

 ○知事(平井伸治君) 拉致についてでございますが、9月13日に国民大集会が日比谷公会堂で行われたということであり、これについて本県からも御出席をいただいたということで、上村議員を初め、関係の皆様にお礼を申し上げたいと思います。
 私自身もたびたび集会にははせ参じておりまして、そのたびに発言の機会をいただいておりますが、重ねて申し上げているのは、御家族の時はもうないということです。どんどん高齢化も進み、先ほどもおっしゃったように、三江様も他界をされてしまうという悲しい出来事もありました。そういうような中で、やはり政府として毅然とした交渉をして、結果を出してもらわなければいけないということです。
 いろいろなことが仕掛けが今までもあったのだと思いますけれども、現実には誰ひとり、小泉政権以来、帰ってきているわけではない、それに対する怒りは家族の間にも広がっていますし、議員も共有をしているというところであります。私どもも県としてできることをぜひやろうと。私も就任以来、かじを切らさせていただきました。最初に当選させていただいたときに、拉致問題の解決を目指して国に対して働きかける、それから県もやるべきことはやっていきますということを公約させていただき、具体的なところでは、米子市の松本さんのころからございますので、松本さんの件を念頭にして、米子市と一緒に帰ってこられた場合の対策をとるべき組織もつくりました。
 そして、福井県であるとか新潟県であるとか、既に帰国されたところの実情調査をして、県ではこういう対策が必要であるというリストアップをさせていただいております。それを米子市と共有をしながら、例えば、子女が帰ってきた場合の教育対策であるとか、就業対策であるとか、住宅対策であるとか、そうした一連のものをマニュアルとしてつくらさせていただいておりまして、いつ帰ってきていただいてもよろしいように体制を整えております。
 また、昨年6月ですか、調査をするということでそういう決定があり、日朝間での交渉がなされたわけでありますが、その直後からもちろん御家族の方などとも御相談をさせていただき、県としてそれに対応する予算を計上させていただいております。
 また、東京本部のほうにそうした拉致問題が解決に向かうというときにリエゾンとなる組織を東京本部の中にも置かさせていただき、内閣府と連絡を密にして動けるようにして、実は待っておりました。既に1年余りがたち、今ごろの報道を見ますと、既に日朝間で非公式の交渉もあって、新しい発見された事実はなかったということを北朝鮮側が回答したとか、そのような報道もなされておりまして、非常に胸がかきむしられるような思いがございます。政府のほうにはそういう報道が出るたびに真偽をただすのですが、報道が真実かどうかは、それは事実の持ち合わせはないというのが返事として返ってきておりまして、我々もそれ以上、追及するすべもないのですけれども、ぜひとも政府におかれては毅然として交渉を進め、結果を出していただきたい、松本京子さんを初めとした拉致被害者の帰還を実現していただきたいと考えております。鳥取県としては、いつ帰ってきていただいても結構なように体制を常時整えたいと思いますし、啓発活動を通じまして、広くこの問題に対する理解を県民の集会等で広げてまいりたいと思っております。

○教育長(山本仁志君)松田議員の一般質問にお答え申し上げます。
 委員からは、拉致問題に関する教育現場での取り組み等についてお尋ねがございました。本県では、政府認定拉致被害者、松本京子さんを初めとする被害者の方々の地元自治体といたしまして、学校教育におきましても総合的な学習等における人権学習の中で、拉致問題に対する理解を深めるための取り組みを行っておるところでございます。
 議員から御紹介のありました教師用指導資料につきましては、これは、例えば拉致問題が北朝鮮当局による人権侵害であることに対する理解を深めるようにするとともに、新たな差別や偏見を生み出すことのないように配慮することなど、指導上の留意点でありますとか、あるいは指導事例などを児童生徒の発達段階に応じて記載したものでございますが、これは単に学校に配布するだけではなくて、人権教育主任が集まる会でありますとか初任者研修等の機会を捉えて、これを用いた模擬授業を実施するなどして、具体的な活用方法について教職員の理解を深めるように工夫しながら取り組んできておるところでございます。この指導資料を活用して学習を行った学校の数は、把握している範囲で、全県で40校程度あるというふうに承知しておるところでございますが、アニメ「めぐみ」のDVDを使った学習のほか、先般9月11日にも大山町の中山小学校の6年生の人権学習の授業がありましたが、松本京子さんのお兄さんでいらっしゃいます孟さんから直接話をお聞きして、拉致問題について考える学習などが行われておるところでございます。
 こうした学習を行った学校の子供たちからは、もし自分が拉致されたら、自分も寂しいが、家族もつらいと思う。早く問題が解決してほしいでありますとか、家族と一緒にいられること、一緒に笑えることがどんなにすごいことなのか、改めて考えることができた。あるいは、自分たちにもできることを積極的に行っていきたい。北朝鮮の人全員が悪いという間違った知識を持たないようにしたいといった感想が述べられておるところでございます。
 こうした県の指導資料を活用したもののほか、米子市においても独自の指導資料などを作成しておられ、それを活用した授業等が展開されておるというふうに認識をいたしておりまして、県の教育委員会といたしましても、こうした指導資料の活用などを働きかけながら、引き続き拉致問題に対する理解を深める、そうした学習の推進を行ってまいりたいというふうに考えております。

○12番(松田正君)拉致問題についてですが、知事が言われました、御家族には時はないと、まさにそのとおりでございます。松本京子さんの御家族もお母様が亡くなり、お兄様も高齢となっております。全国の拉致被害者の御家族も本当に高齢化が進んでおり、一刻も早い帰国が望まれるわけでございますが、ただ、県としてできることは、やはり知事の言われたように、受け入れ体制をつくることと、あとは啓発をしていくということになろうと思います。そして、当然国に働きかけることはもちろんでございます。
 私がきょう、もう1個提案したいのですけれども、私もきょうこのブルーリボンのバッジをここへつけさせていただいておりますが、これは拉致被害者の生存と救出を信じる意思表示であり、この青の色は拉致被害者の祖国日本と北朝鮮を隔てる日本海の青、そして被害者と家族を唯一結んでいる青い空をイメージしておるというふうに言われております。
 先般、TBSのドラマにおいて、贈収賄で逮捕された悪徳政治家が着用するという不適切な表現があったため、拉致被害者の家族会と支援組織、救う会が抗議を行うというような事件がございました。私も毎日つけておりますが、まだ悪徳政治家とは言われませんが、そのバッジは何ですかというふうにまだまだ多くの方に言われるのです。ということで、まだまだこのブルーリボンの認知度は上がっていないというふうに考えております。
 ちょっと御提案したいのが1点ございまして、米子市では、原則全ての職員の皆さんの名札、ネームプレートにブルーリボンをプリントしていただくことに数年前からなりました。ぜひ県でも御検討をされたらと思いますが、いかがでしょうか。

○知事(平井伸治君) 拉致についてでありますけれども、ブルーリボンがこれをつけているということで、それが北朝鮮に対するアピールにもなるというふうにも言われておりまして、私どもの、これはやはり問題が解決していない、拉致被害者を一日も早く返せという意思表示でもあります。ですから、そういう意味で、うちのほうの職員のほうでもそういう着用しているものも、今でも実はおりますし、私もきょうはちょっとしていませんけれども、ちゃんとするべきときにも考えながらやっておるところでございまして、その辺は職員のほうでも着用のアイデアを考えてみたいと思います。
 米子市の場合、あれはたしかプレートに印刷してあるのか何かだと思うのですが、私どもでも例えばそうしたシールを張って、名札をつけているときにあわせてそうしたブルーリボンの意思表示をするというようなことも職員としてもやれるような、そういう環境づくりなどもさせていただいて、今の御質問の趣旨を受けとめさせていただき、私どもの職員のほうにも周知を図ってまいりたいと思います。

○12番(松田正君)知事、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 あとは教育長に御答弁いただきました。しっかり取り組んでいただいておるということでございますので、これからにも期待してまいりたいと思います。
 昨日、教育委員長より平和教育に対する長々としたお話がございましたが、しかしながら、こういった拉致問題、こういったことを教育することも、子供たちに伝えていくことも、本当に大事であるというふうに思います。自分の身近で本当に人権を侵害され、人生を壊された人々がいる、それが他国によるものだということをしっかりと伝えていただきたい、このことを最後に心よりお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。


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