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2015年10月

鳥取県議会平成27年 9月定例会での質問③

◎北朝鮮当局による日本人拉致問題について 【知事、教育長】
 ・県の取り組み状況について
 ・教育現場での取り組み状況について(拉致問題教育指針の活用状況について)

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○12番(松田正君)北朝鮮当局による日本人拉致問題について質問いたします。
 我が国の主権を不当に侵害し、日本国民を拉致し、いまだ返還に応じる姿勢の見えない北朝鮮は、近年3度の核実験を実行、また弾道ミサイルの開発を強行し、我が国のみならず、東アジアにおける安全保障上、過去、現在も含めて極めて危険な存在であるということは、御案内のところだと思います。
 せんだって自民党、公明党、次世代の党、日本を元気にする会、新党改革による賛成多数により、民主主義の原則にのっとって成立した平和安全法政では、自衛隊法の改正により、在外法人の自衛隊による救出が可能となりました。残念ながら、今回の法改正により、今、自衛隊が北朝鮮に拉致被害者を救出に行くというわけではございませんが、拉致事件が頻発していた昭和50年から60年代には、その当時、こうした姿勢すらなく、かの地にさらわれた同胞に対して必要な手だてを講ずることができなかったのであります。今回の法改正は、こうした反省を踏まえ、国民をしっかり守れる国となるためのものであるということをまず申し上げまして、本旨に入ります。
 まず、解決に向けた本県の取り組みについてお伺いします。政府認定拉致被害者、松本京子さんを初め、矢倉富康さん、古都瑞子さん、上田英司さん、木町勇人さんら複数の拉致被害者、そして拉致をされたのではないかという方を抱える自治体として、国とのさらなる連携強化、そして教育現場で子供たちにしっかりと伝えることによる風化の防止をさらに強力に推し進めていただく必要があるのではという観点からお伺いしますが、去る9月13日、拉致被害者の早期救出を訴える国民集会が日比谷公会堂で行われ、北朝鮮拉致問題早期解決促進鳥取県議員からは、私は参加がかないませんでしたが、上村会長を初め、3名が出席いたしました。国民大集会の冒頭の挨拶で、安倍晋三首相は、一日も早い全ての拉致被害者の帰国を目指し、北朝鮮からの具体的な動きを早急に引き出すべく、引き続き最大限の努力を続けると述べられました。しかしながら、現実は、北朝鮮との交渉は遅々として進んでいないというのが実情であります。
 本県米子市で、北朝鮮の卑劣なテロ行為によって拉致された政府認定拉致被害者、松本京子さんのお母様、三江さんが、京子さんの帰国を待つこともなく、あまつさえ安否すらわからぬまま、平成24年11月に他界されたことは御記憶に新しいところと思います。三江さん御本人はもちろんのこと、お兄様の孟さんら御家族におかれては、私どもにははかり知れないほどの御無念があったと推察いたします。松本京子さんが忽然と姿を消した昭和52年10月からことしで38年、間もなく40年がたとうとしております。この間、御帰国に向けた情報が幾度かあったものの、いまだふるさとの土を踏むことがかなっておりません。もちろん拉致問題の解決については国が責任を持って対処すべき事項でありますが、私は、県においてもできることは全てやっていくという姿勢が重要であると考えております。
 知事にお伺いいたします。拉致問題に対する近年の本県における具体的な取り組み状況についてお聞かせください。
 次に、教育現場での拉致問題の取り組みについてお伺いいたします。自民党鳥取県連青年部・青年局では、平成26年1月に北朝鮮による拉致問題に関する教育指導資料、方針策定を求める要望を行い、林副知事、そして当時県の教育次長でいらっしゃいました、今の山本教育長に対応いただき、その年度中に作成し、次年度から活用したいとの御回答をいただきました。
 この要望に至った経緯を申し上げますと、私自身が米子市議時代より何度か北朝鮮による拉致問題を議会で取り上げ、議論してきた中で、教育現場における指導体制、指導マニュアルがないという現実に直面したためであります。そして、要望を受け、県教委は平成26年3月に教職員向けの指導資料「拉致問題に対する理解を深めるために」を作成いただいたわけでありますが、この迅速な対応には、当時要望を行った当事者として、この場をおかりして心より感謝を申し上げたいと思います。私は、子供たちに拉致問題の実情を伝えていくことが風化を防ぐ上で最も重要であると考えております。
 ここで教育長に伺います。資料作成後、1年以上がたったわけでありますが、その間の教育現場での取り組み、また指導資料の活用状況をお聞かせいただきたいと思います。

 ○知事(平井伸治君) 拉致についてでございますが、9月13日に国民大集会が日比谷公会堂で行われたということであり、これについて本県からも御出席をいただいたということで、上村議員を初め、関係の皆様にお礼を申し上げたいと思います。
 私自身もたびたび集会にははせ参じておりまして、そのたびに発言の機会をいただいておりますが、重ねて申し上げているのは、御家族の時はもうないということです。どんどん高齢化も進み、先ほどもおっしゃったように、三江様も他界をされてしまうという悲しい出来事もありました。そういうような中で、やはり政府として毅然とした交渉をして、結果を出してもらわなければいけないということです。
 いろいろなことが仕掛けが今までもあったのだと思いますけれども、現実には誰ひとり、小泉政権以来、帰ってきているわけではない、それに対する怒りは家族の間にも広がっていますし、議員も共有をしているというところであります。私どもも県としてできることをぜひやろうと。私も就任以来、かじを切らさせていただきました。最初に当選させていただいたときに、拉致問題の解決を目指して国に対して働きかける、それから県もやるべきことはやっていきますということを公約させていただき、具体的なところでは、米子市の松本さんのころからございますので、松本さんの件を念頭にして、米子市と一緒に帰ってこられた場合の対策をとるべき組織もつくりました。
 そして、福井県であるとか新潟県であるとか、既に帰国されたところの実情調査をして、県ではこういう対策が必要であるというリストアップをさせていただいております。それを米子市と共有をしながら、例えば、子女が帰ってきた場合の教育対策であるとか、就業対策であるとか、住宅対策であるとか、そうした一連のものをマニュアルとしてつくらさせていただいておりまして、いつ帰ってきていただいてもよろしいように体制を整えております。
 また、昨年6月ですか、調査をするということでそういう決定があり、日朝間での交渉がなされたわけでありますが、その直後からもちろん御家族の方などとも御相談をさせていただき、県としてそれに対応する予算を計上させていただいております。
 また、東京本部のほうにそうした拉致問題が解決に向かうというときにリエゾンとなる組織を東京本部の中にも置かさせていただき、内閣府と連絡を密にして動けるようにして、実は待っておりました。既に1年余りがたち、今ごろの報道を見ますと、既に日朝間で非公式の交渉もあって、新しい発見された事実はなかったということを北朝鮮側が回答したとか、そのような報道もなされておりまして、非常に胸がかきむしられるような思いがございます。政府のほうにはそういう報道が出るたびに真偽をただすのですが、報道が真実かどうかは、それは事実の持ち合わせはないというのが返事として返ってきておりまして、我々もそれ以上、追及するすべもないのですけれども、ぜひとも政府におかれては毅然として交渉を進め、結果を出していただきたい、松本京子さんを初めとした拉致被害者の帰還を実現していただきたいと考えております。鳥取県としては、いつ帰ってきていただいても結構なように体制を常時整えたいと思いますし、啓発活動を通じまして、広くこの問題に対する理解を県民の集会等で広げてまいりたいと思っております。

○教育長(山本仁志君)松田議員の一般質問にお答え申し上げます。
 委員からは、拉致問題に関する教育現場での取り組み等についてお尋ねがございました。本県では、政府認定拉致被害者、松本京子さんを初めとする被害者の方々の地元自治体といたしまして、学校教育におきましても総合的な学習等における人権学習の中で、拉致問題に対する理解を深めるための取り組みを行っておるところでございます。
 議員から御紹介のありました教師用指導資料につきましては、これは、例えば拉致問題が北朝鮮当局による人権侵害であることに対する理解を深めるようにするとともに、新たな差別や偏見を生み出すことのないように配慮することなど、指導上の留意点でありますとか、あるいは指導事例などを児童生徒の発達段階に応じて記載したものでございますが、これは単に学校に配布するだけではなくて、人権教育主任が集まる会でありますとか初任者研修等の機会を捉えて、これを用いた模擬授業を実施するなどして、具体的な活用方法について教職員の理解を深めるように工夫しながら取り組んできておるところでございます。この指導資料を活用して学習を行った学校の数は、把握している範囲で、全県で40校程度あるというふうに承知しておるところでございますが、アニメ「めぐみ」のDVDを使った学習のほか、先般9月11日にも大山町の中山小学校の6年生の人権学習の授業がありましたが、松本京子さんのお兄さんでいらっしゃいます孟さんから直接話をお聞きして、拉致問題について考える学習などが行われておるところでございます。
 こうした学習を行った学校の子供たちからは、もし自分が拉致されたら、自分も寂しいが、家族もつらいと思う。早く問題が解決してほしいでありますとか、家族と一緒にいられること、一緒に笑えることがどんなにすごいことなのか、改めて考えることができた。あるいは、自分たちにもできることを積極的に行っていきたい。北朝鮮の人全員が悪いという間違った知識を持たないようにしたいといった感想が述べられておるところでございます。
 こうした県の指導資料を活用したもののほか、米子市においても独自の指導資料などを作成しておられ、それを活用した授業等が展開されておるというふうに認識をいたしておりまして、県の教育委員会といたしましても、こうした指導資料の活用などを働きかけながら、引き続き拉致問題に対する理解を深める、そうした学習の推進を行ってまいりたいというふうに考えております。

○12番(松田正君)拉致問題についてですが、知事が言われました、御家族には時はないと、まさにそのとおりでございます。松本京子さんの御家族もお母様が亡くなり、お兄様も高齢となっております。全国の拉致被害者の御家族も本当に高齢化が進んでおり、一刻も早い帰国が望まれるわけでございますが、ただ、県としてできることは、やはり知事の言われたように、受け入れ体制をつくることと、あとは啓発をしていくということになろうと思います。そして、当然国に働きかけることはもちろんでございます。
 私がきょう、もう1個提案したいのですけれども、私もきょうこのブルーリボンのバッジをここへつけさせていただいておりますが、これは拉致被害者の生存と救出を信じる意思表示であり、この青の色は拉致被害者の祖国日本と北朝鮮を隔てる日本海の青、そして被害者と家族を唯一結んでいる青い空をイメージしておるというふうに言われております。
 先般、TBSのドラマにおいて、贈収賄で逮捕された悪徳政治家が着用するという不適切な表現があったため、拉致被害者の家族会と支援組織、救う会が抗議を行うというような事件がございました。私も毎日つけておりますが、まだ悪徳政治家とは言われませんが、そのバッジは何ですかというふうにまだまだ多くの方に言われるのです。ということで、まだまだこのブルーリボンの認知度は上がっていないというふうに考えております。
 ちょっと御提案したいのが1点ございまして、米子市では、原則全ての職員の皆さんの名札、ネームプレートにブルーリボンをプリントしていただくことに数年前からなりました。ぜひ県でも御検討をされたらと思いますが、いかがでしょうか。

○知事(平井伸治君) 拉致についてでありますけれども、ブルーリボンがこれをつけているということで、それが北朝鮮に対するアピールにもなるというふうにも言われておりまして、私どもの、これはやはり問題が解決していない、拉致被害者を一日も早く返せという意思表示でもあります。ですから、そういう意味で、うちのほうの職員のほうでもそういう着用しているものも、今でも実はおりますし、私もきょうはちょっとしていませんけれども、ちゃんとするべきときにも考えながらやっておるところでございまして、その辺は職員のほうでも着用のアイデアを考えてみたいと思います。
 米子市の場合、あれはたしかプレートに印刷してあるのか何かだと思うのですが、私どもでも例えばそうしたシールを張って、名札をつけているときにあわせてそうしたブルーリボンの意思表示をするというようなことも職員としてもやれるような、そういう環境づくりなどもさせていただいて、今の御質問の趣旨を受けとめさせていただき、私どもの職員のほうにも周知を図ってまいりたいと思います。

○12番(松田正君)知事、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 あとは教育長に御答弁いただきました。しっかり取り組んでいただいておるということでございますので、これからにも期待してまいりたいと思います。
 昨日、教育委員長より平和教育に対する長々としたお話がございましたが、しかしながら、こういった拉致問題、こういったことを教育することも、子供たちに伝えていくことも、本当に大事であるというふうに思います。自分の身近で本当に人権を侵害され、人生を壊された人々がいる、それが他国によるものだということをしっかりと伝えていただきたい、このことを最後に心よりお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。


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鳥取県議会平成27年 9月定例会での質問②

◎観光施策について 【知事、警察本部長】
 ・インターネットを介した民泊ビジネスについて (Airbnbなどの問題点について)

042

○12番(松田正君)インターネットを介した民泊ビジネスについてお伺いします。エアビーアンドビーなどに代表される、インターネットを介してマンションや一軒家の空き部屋を有料で貸し出す民泊ビジネスが話題となっております。エアビーアンドビー社は、2008年8月にサンフランシスコで創業されたことを機に、安く宿泊できるとして、今やバックパッカーの間では定番の宿泊先確保手段となっておるわけでありますが、近年ではそれのみならず、通常の旅行客の利用も増加、世界 192カ国、3万 4,000都市に広がっており、同社によると、我が国における部屋の登録数はこの1年で約3倍、8月現在、約1万 3,000件が登録されているとのことです。
 こうしたサービスは、宿泊したい借り手と部屋を提供する貸し手がウエブサイト、すなわちインターネットを通じて契約し合うもので、部屋の予約が成立すると、お金の受け渡しもウエブサイト上で行えるというもので、古民家からマンションの一室まで、場所、部屋の大きさ、料金はさまざまであり、宿泊料金については1泊 2,000円程度からあり、一般のホテルと比べ、低料金設定となっております。そのため、低料金で宿泊したいという旅行者のニーズとマッチし、特に海外からの旅行客を中心に、日本でも利用者は増加傾向にあります。
 また、貸し手側は、単にあいている部屋を貸すだけでなく、ガイドをしたり、食事を一緒にしたり、現地のさまざまな情報提供をするケースもあり、宿泊以外のサービスを売りにしているところもあり、まさにホテル並みのサービスを提供しているところもございます。加えて、長期滞在型のものや新しい旅のスタイルを生み出すというキャッチフレーズをうたっているものもあり、まさにあの手この手で利用客を獲得しております。
 しかしながら、こうした民泊ビジネスには大きな問題がございます。法的な問題です。旅館業法における旅館業とは、施設を設け、宿泊料を受けて人を宿泊させる営業と定義されており、営業種別としてはホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業、下宿営業の4つ、その営業種別ごとに都道府県の許可を受けるための要件が課されております。
 ホテル営業については、部屋数10室以上、旅館業については5室以上といった要件が課され、いずれもフロントが必要とされております。つまり、お客さんから料金を取って宿泊場所を提供する場合、こうした要件をクリアすべく設備投資を行った上で、都道府県の許可を受けなければ営業行為は行えないわけであります。
 東京オリンピックなどを控え、特に外国人観光客向けの宿泊施設の不足の解消が図れるといったメリットはあるものの、多くの事案において、旅館業法で必要な営業許可を得ておらず、旅館業法違反ではないかという声もささやかれるなど、さまざまな問題が指摘されており、政府においても閣議決定を行い、実態調査に乗り出したところであります。本県においても、私がネット検索をかけただけでもかなりの数がヒットし、実質野放しの状態であり、私はもはや見過ごしてはおけない状況であると考えております。
 ここでお伺いしますが、本県におけるインターネットを介した民泊ビジネスの現状、また旅館業法違反になるのではないかという指摘に対する、許可権者である知事の所見をお聞かせいただきたいと思います。あわせて、旅館業法違反になるのではないという疑い、こうしたインターネットを介した民泊ビジネスが取り締まりの対象になるのかどうなのか、警察本部長の所見をお聞かせください。

○知事(平井伸治君)エアビーアンドビーにつきましてお話がございました。新たな民泊ビジネスでありまして、これについての詳細はくらしの安心局長からお答えを申し上げたいと思いますが、議員もおっしゃるように、県内でもリストアップされているところもあります。ごらんいただくとわかるのですが、皆さん誰もが知っているような有名な旅館も入っていたり、そうかといえば、ここに泊まれるのかというようなところも入っていたり、いろいろであります。旅館業法という制約もある中で、ビジネスが成立するというのが我が国の仕掛けでありますので、この辺はやはり注意深い、慎重にいろいろな対策をとらなければいけないところかなと思います。
 と申しますのも、厄介なのは、最近私どももエコツーリズムだとかグリーンツーリズム、そうしたことを仕掛けているわけでありますが、教育旅行も含めて民泊ビジネスがやりにくいなというのも片方ではあるのです。これについては、例えば、関金を中心として教育旅行の民泊を受け入れるとかあるわけでありますが、保健所サイドなどにもっと規制緩和ができないかといったようなことが相次ぎまして、いろいろと緩和をしてきたのも片方でございます。農家民泊の場合であれば33平米という要件が外れるというようなこともあって、それを使えばいいような話でもあるのですが、いろいろな他の基準などもあって、厄介なこともある。そういう意味で、旅の実態にこの旅館業法が若干合わなくなってきているのかなということも感じます。その証左として、国もこういう規制緩和を国全体として考えようとして、今、検討を進めておられます。
 正直申し上げて、そういうところでぜひ急いで検討していただいて、国全体の新しいスキームづくりをまずやってもらわないと現場が動きにくいというのを感じておりまして、私どもとしても非常に悩ましいところであります。ただ、法律を所管する立場でありますので、厳正にすべきときには、これは意を決して厳正に対処しなければなりませんし、かといって、農家民泊を中心として、県内で何とかそうしたお客様を受け入れるホスピタリティーを示そうとされておられる方々の努力を阻害してもいけないというのも片方ではありまして、その辺の悩ましさが正直ございます。詳細につきましては局長のほうからお答えを申し上げます。

○くらしの安心局長(藪田千登世君)インターネットを介した宿泊ビジネスにつきまして、補足の答弁を申し上げます。
 本県でも鳥取市内や大山周辺などに幾つか登録を確認しているところでございます。そのうち施設の名称などから、半数以上は旅館や宿坊とか、旧ペンションをバックパッカー用に改修した施設でございますが、こうした半数以上は旅館業の許可を得ているものと確認しているところでございます。
 残りの施設でございますが、これはアパートとか別荘というふうに記載されておりまして、不動産賃貸のような書きぶりでもございますので、これにつきましては、例えば居室の面積はどれぐらいかであるとか、借り主の生活の本拠がそこにあるのかないのか、また実質的な衛生上の維持管理責任が借り主、貸し主どちらにあるのかといったようなことなど、個々の状況を確認した上で、旅館業の許可や、また建築基準法、消防法の基準に適合させる必要があるかどうかを総合的に判断する必要があると考えております。
 既にこうした施設に立ち入って調査しているところでもございますが、引き続き職員が出向いて実地調査を行い、必要な指導を行ってまいりたいと考えております。県といたしましては、現行法制上は何らかの指導が必要となってきますので、法令に基づく適切な対応を行ってまいりますが、こうしたビジネスのトレンドを見てみますと、本県においても今後こうした需要はふえてくるものと思われますので、旅館業法に基づく、現在ある許可施設との整合性といったようなものを考慮した機能分担など、国におかれましてしっかり検討していただきたいと考えております。

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○警察本部長(山岸一生君)松田議員の一般質問にお答えを申し上げます。
 インターネットを介した民泊ビジネスの取り締まりについてでございますが、そのようなインターネットを介した民泊ビジネスが旅館業法に触れるか否かについては、個別の事案ごとに判断をすべきであると考えております。県警察としては、関係機関との連携を密にして、県の当局の行政指導の状況等を踏まえ、刑事事件として取り上げるべき事案であれば、法と証拠に基づいて適切に対応してまいりたいと考えております。
 ちなみに、全国の旅館業法違反事件の検挙件数は、平成26年中は7件でありますが、そのうち警視庁におきましては、東京都足立区内で、シェアハウスを装った簡易宿泊所に外国人観光客を宿泊させたとして、旅館業法違反の疑いで英国籍の男性を検挙しておりますが、この事案はインターネットのホテル予約サイトに外国人客を中心に、1泊1日 2,500円程度で提供しておりまして、保健所の10回にわたる改善指導に従わなかったというものでございます。

○12番(松田正君)ネットを介した民泊ビジネスではございますが、現状は、県内での登録がある施設、また家屋の半分が旅館業法の許可を得ておるということだということでございました。私が調べてもわからなかったので、数字を出していただきまして、非常に感謝を申し上げたいと思います。
 先ほど担当課からの説明でありましたように、この何といいますか、法に触れるのではないかと言われている中で、旅館業法だけではなく、食品衛生法、これは食事を提供した場合は発生します、また旅行業法にも触れる、あるいは消防法、そして感染症法にも触れるのではないかというふうな指摘もございます。あわせて、有料で部屋を貸し出して利益を得た場合は、当然取得として申告をすべきでありまして、それをやっていないということになると納税の義務違反の問題も出てまいります。
 したがって、県内の半分がということでございましたが、旅館業法に基づいて許可を得て、あまつさえ借り入れを起こして、設備投資も行って、適法な運営を行っているホテルや旅館業界の皆さんにとっては、たまったものではないというところがあります。しかしながら、冒頭でも知事が言われましたとおり、本県のこれからの観光のあるべき姿というところの中で、そういった民泊も取り入れていろいろな観光客を引っ張り込まないといけないのではないかというところもあり、非常に私どもも悩ましいところであろうと思います。
 しかしながら、法律は法律でございますので、その辺は厳格に対処いただくというふうに御答弁いただきましたので、しっかりとした対処をケース・バイ・ケースで行っていただきたいと思います。
 そして、県警本部長にも御答弁をいただきましてありがとうございました。同じことになりますが……(発言する者あり)声援をいただきましたので、もうちょっとやりますけれども、やはりさっきも言いましたけれども、許可を得てやっている皆さんからすると、本当にふざけるなというところがございますので、知事部局とも連携をしていただきまして、もし悪質な場合がありましたら、取り締まりという姿勢も見せていただきたいと思いますので、これも要望しておきたいと思います。

○知事(平井伸治君)(登壇)旅館業法の各ことにつきましては、ケース・バイ・ケースでこれはなろうかと思いますが、特に悪質なものには厳正に対処せよということでありまして、それをしっかりと受けとめさせていただき、適切な法の運用をやってまいりたいと思います。

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鳥取県議会平成27年 9月定例会での質問①

9月議会の質問をアップします。

◎観光施策について 【知事、警察本部長】
 ・スポーツを通じた誘客について(特にサイクルツーリズムについて)
017
○12番(松田正君)スポーツを通じた観光誘客について質問いたします。先日の野坂議員による自由民主党代表質問への答弁の中で、平井知事は、スポーツツーリズムは本県の切り札になり得るとの見解を示されました。先議会において、私はスポーツ振興の重要性について述べさせていただきましたが、きょうは観光という切り口でスポーツの振興について議論させていただきたいと思います。
 先般提示された地方創生に向けてのとっとり元気づくり総合戦略案では、住んで、訪れてよかったと誇れる鳥取県との基本方針が掲げられ、政策分野、観光・交流の項目における目指す5年後の姿において、サイクリング、ウオーキングなどのスポーツツーリズムの環境が充実し、本県発祥のグラウンドゴルフやとっとりマラソン等に国内外から多くの方が参加されるほか、スポーツコンベンションが数多く開催され、スポーツを通じた観光・交流が活発となっておりますと記載されております。冒頭申し上げました知事の見解に見られますように、本県の豊かな自然環境を活用したスポーツツーリズムの有効性は、過去においても議論されてきたものではないかと推察いたしますが、未来に向けても我が県の地方創生のまさに切り札であると私自身も考えております。
 先ほど申し上げましたとっとり元気づくり総合戦略案の中で複数のスポーツが取り上げられておりましたが、私はきょう、その中でもサイクリング、サイクルツーリズムについてお伺いしたいと思います。
 皆様に御案内のとおり、国内外でサイクリングは大きなブームとなっております。本県においてもツール・ド・大山、鳥取県サイクルマラソン大会、大山マウンテンバイクカーニバル大会、サイクルカーニバル in YODOEなど、県内各地でさまざまなサイクルイベントが開催され、多くの県内外の皆さんが参加されております。また皆生トライアスロンや大山シートゥーサミットなど、サイクリングを含んだイベントも大きく開催されており、これらのイベントには県外からも多くのリピート客が参加されております。こうした現状を踏まえ、サイクルツーリズムをさらに発展させ、外国人を含んだ観光誘客を図るべく、今後県として、より積極的に関与していただきたいというのが私の思いであります。
 県としてもエコトラックなどのハード整備を含めた取り組みや、私、そして野坂議員も所属しておりました米子市議会観光振興議員連盟とJR西日本さんとの連携事業として行ったサイクルトレイン、これは列車内に自転車を持ち込み、観光地まで列車で移動し、サイクリングを行う、また中山間地まで移動し、ダウンヒルを行うといった事業でございました。こうした実証実験に対し御協力をいただくなと、近年においては、県は積極的にサイクルツーリズム関連事業を展開されているという印象を受けております。
 ここでお伺いいたします。地方創生成就に向けてのサイクルツーリズムを内包する可能性についての知事の所見、そして本県のサイクルツーリズムの現状と課題点についてお聞かせください。また、エコトラックなどのサイクリング環境整備の取り組み状況についてお聞かせいただきたいと思います。

○知事(平井伸治君)(登壇)松田正議員から3点にわたりまして御質問をいただきました。
 まず、サイクルツーリズムにつきましてお尋ねがございました。これにつきましては、議員のほうからも観光の可能性、このようなサイクリングの可能性について熱弁を振るっていただきましたけれども、これから新しい観光の領域として重要だろうというふうに思います。
 大分トレンドが変わってまいりまして、ここ5~6年でしょうか、世界中でそうしたブームがやってきたように思います。特にこのアジア地域におきましてもしかりでございまして、台湾であるとか韓国であるとか、そうしたところからもお客様が来られます。今、毎週のようにDBSクルーズフェリーがやってきますけれども、その中にもサイクルツアーがございまして、大山の周りを走る、これが船でありますので自転車を持ち込めますから、そうした意味で優位性があるということだと思いますが、そうしたツアーも決して珍しくなくなってまいりました。
 また、台湾のジャイアント社関連のツアーもこちらのほうに招致をさせていただきましたが、中海・宍道湖圏域をぐるっと回るツアーや、あるいは大山の周りを回るツアーにつきまして、そのコースとしての優位性を感じていただいて、評価もいただいたところでございます。
 つい先立っての9月20日には淀江サイクルカーニバルがございまして、これで 360人ぐらいお集まりになったと伺っておりますが、そのうちの 100名ぐらいは県外の方でいらっしゃいまして、ツーリズムとしてもこういうものが成立をすると、それも身近なところでできるということではないかと思います。
 淀江において、私も商工会の青年部の皆さんと出会ってお話をさせていただいたこともございますが、もう平成14年ぐらいからですか、ずっとこれをされておられまして、老舗として皆さんでまちおこしとして取り組まれていますが、多くの方に愛されている、そういうサイクリングの場となっているわけであります。ツール・ド・大山であるとか、それからまたシートゥーサミットやトライアスロンなど関連の競技も含めて考えれば、多くの関連の地域が鳥取県西部を中心として、かなり広がりを持って成熟してきているところです。
 最近、皆生・大山のツアーデスクを中心として呼びかけも進み、コグステーションと言われるところ、あるいはサイクルカフェと言われるようなところ、こういういわばエイドステーションというか、サイクリストを支える地域のインフラが整い始めております。これは非常に大きなことでありまして、さらに空港の中でも米子鬼太郎空港で着がえて、すぐに、最近はばらばらにして自転車を送られて、それを引き取って、すぐまた組み立てて出かけるというのが常態化しているのですが、そういうためのスペースも整備をさせていただきました。また、一畑さんだったかで、あそこで荷物を配達をしてくれると、それでサイクリストのサービス、サポートをするという、そういう事業も現実化しております。
 そういう意味で、これからもサイクリングの整備が必要でございますし、例えば、白砂青松の松原を走るような、弓ケ浜の中のサイクリングコースの整備だとか、ハード面も含めて取り組みを強めてまいりたいと思います。
 実は先般、広島のほうに参りまして、尾道を視察させていただき、広島県知事とも知事協議をさせていただきました。あちらはこのサイクリングでの地域振興で、愛媛と一緒に取り組まれておりまして、一日の長がございますし、サイクリストの人口も多い、観光客も多いと思います。幾つか若干やはり違いもある。例えば、レンタサイクルをする、そういうキャパシティーなどのことで言うと、やはりあちらは圧倒的に多いところがありますし、ジャイアントがその営業所を持っていまして、その橋を渡り始める沿道のところにそれがあるものですから、そこで万が一のときの整備などもプロがチューニングをするという、そういう体制も整っていたり、また、サイクリストがそのまま泊まれるように工夫をしたホテルであるとか、いろんな仕掛けができているわけです。鳥取県も実はそうした尾道今治ルートになぞらえながら、道路上の標識整備などを進めてきましたけれども、やはりまだまだ我々も追いついていかなければいけないところもあるなというのも正直感じたところであります。広島県知事とも意見交換をしましたけれども、いずれはツール・ド・ジャパンと言われるぐらいにルートをつなげていけるようにして、サイクリストを世界中から呼び込もうというような壮大な話もしてまいったところであります。これからいよいよこうした観光も深まってくると思いますので、鳥取県としても地域と、あるいは関係者と協力をして体制づくりを急ぎたいと思います。

○12番(松田正君)サイクルツーリズムでございますが、知事がるる御答弁をいただきましたとおり、私と同じような認識でございまして、本当にこれからしっかり進めていただきたいというふうに思います。
 ただ、過去において、皆生温泉のコグステーションですよね、当初は観光センターの前の一角であったのですけれども、今は華水亭さんの中で細々とやっておられるというような状況でございまして、これはエコツーリズムの拠点として設置されたものであるのですが、ちょっと見えにくくなっておるなというところが、そういった声を市民の皆さん、県民の皆さんから聞いたところもございますので、いい取り組みはぜひ、どんどんどんどん続けていただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 さて、先ほど台湾また韓国のお客様からのそういったサイクリングツアーの引き合い、また御利用がたくさんあるというふうに御答弁いただいたわけですが、国土交通省は今、最近ですが、外国人誘客も目的に含んだナショナルサイクルロードの認定に向けた動きが始まっております。それは全国で30ルートございまして、本県においてはツール・ド・大山ルート、そして中海周回ルートが候補地に入っております。30件の中の2件が本県の関係するルートであるということでございます。そして、国交省は、この30ルートの中から世界に誇れるものを抜き出して認定するというふうに今は見解を述べられていらっしゃいます。
 認定については、ちょっと僕がネットで引っ張ってきた資料なのですけれども、サイクルルート、ある程度の距離が整っておるという条件でありますとか、一定の間隔でトイレがありますとか、マップホームページがある、地域の資源の中を、沿道にそういうものがある。また、今後の発展性も考慮するということで、将来計画の有無等々もこれからその審査の中に入ってくるというふうに言われております。まだこれも立ち上がったばかりでございますので、詳しくは決まっていないというところではございますが、ぜひこうした動きを捉えていただきまして、県としてもどういうふうに動いていただければいいのかなというふうに今、考えております。そういったことで、こういった国の動きを捉えて、県としてどう考えて動いていかれるのか、御所見をお聞かせください。
 また、サイクルツーリズムを本県の地方創生における観光の目玉とするためには、先ほどサイクルトレインの話をしましたが、ことしはバス路線も活用して、そういった事業を行うというふうに伺っております。そういった実証実験を行うというふうに聞いております。鉄道のみならず、バス路線を含んだこういった公共交通機関とのしっかりとした連携がとれた、鳥取でしかできない、そういった観光メニューを提示することが私は大事ではないかなというふうに考えております。
 そして、こうした取り組みを成就させるためには、県においては観光担当部局はもちろんではございますが、私が思いつくだけでもスポーツ振興部局、そして道路標識等々あれば、道路部局も関係してまいります。そして、先ほどの答弁の中でも、広島県知事とお話をされたというふうなことを御説明いただきましたが、そうなってくると広域連携部局も関係してまいりますし、あと道路の使用許可とか、そういったことになれば県警も関連が発生してくるというふうに、私がちょっと考えただけでも思います。これだけ多くの部局が関連しているわけでありますので、さらなる横の連携が不可欠であり、絶対条件であるというふうに私は考えておりますが、これについても知事の御所見をお聞かせください。
 もう1点ですけれども、先ほど申し上げましたように、県民主体で長年続いております地域のサイクルイベントはたくさんございます。淀江のことを御紹介いただきましたが、これは来年で25回目を迎えますが、もっともっと長いことやっておられるイベントもございますので、そういったイベントなどについて、今後のサイクルツーリズムのさらなる機運醸成、また底辺の拡大を目指し、実態調査あるいは情報発信の支援、または財政的な支援についても、でき得ることについててこ入れを図っていただければというふうに考えるわけですが、こちらについても知事の御所見をお聞かせください。
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○知事(平井伸治君)松田議員からサイクリングにつきまして、重ねてお尋ねがございました。
 まず、ナショナルサイクルルートについては、これは今は国土交通省のほうで2回研究会をやったところでありまして、まだ実態はちょっとどうなるかわかりません。我々も非常に関心を持っているのですけれども、これはまだ国のほうに問い合わせても、別に30ルートを決めたわけでもないとか、いろいろなことを言っておりまして、まだとりあえず勉強中だというスタンスのようでありますが、私どもとしては、ぜひそうしたルート設定の中に本県のものも含まれるように働きかけをしていきたいと思いますし、議員が今、御指摘ございましたけれども、それに向けては、例えばトイレなどの休憩施設整備であるとか、さらに段差があるとか、溝があるところは解消をしなければいけないとか、いろいろその条件づけもありますので、そうしたことをまた同時並行で、我々のほうでもルート設定に向けて動いていく必要があると思います。その辺をぜひやらさせていただければありがたいというふうに思います。
 また、そのほかの課題につきましても、いろいろ観光振興の観点でお話がございましたが、詳細は局長の吉村のほうからお答えを申し上げたいと思います。
 いずれにいたしましても、さまざまなところで今、いろいろな大会もあり、機運醸成を進め、それを上手につなげていくことでサイクリストたちの聖地としての鳥取県、これをつくっていく必要があると考えておりまして、部局横断的にプロジェクトチームを設定させていただいて、そうしたサイクリストが旅をしやすい環境づくりを進めてまいりたいと思います。

○観光交流局長(吉村文宏君)サイクルツーリズムをさらに一層推進するための若干の課題等を御説明させていただきます。
 先ほど知事のほうからしまなみ海道の取り組みも御説明いたしましたが、さらにパンクでありますとか、そういった際の救援システムの構築でございますとか、そういったことも求められるところでございます。そういった場合には、例えば、レスキューのためのタクシー会社との契約とか、そういった取り組みも先進的なところではなされているところでございます。あるいは、知事が申しましたように、道路、交通量の多い場所での道路の安全な走行のための自転車道の整備等もございます。そういった課題は数々ございますので、一体的な関係部署の連携によって、さらなる推進を進めていきたいと思います。

○12番(松田正君)非常に前向きな御答弁をいただきましたので、今後に期待をしてまいりたいというふうに思います。
 本当に知事が切り札だと言われておりますが、元気づくり総合戦略の15ページを見ますと、5年後の姿を目指すための具体的な施策の一つとして、ジャパンエコトラックを活用した体験メニューの拡大及びサイクリングロードの整備というふうにも記載されております。ぜひ任期中、全力を傾けていただきましてやっていただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。


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